プロトスター第3回公演を終えて
こんにちは。代表の笠島です。
プロトスター朗読&ドラマリーディング第3回公演「夢寐」は2024年8月12日(月祝)に函館市亀田交流プラザにて無事終了いたしました。お盆期間ながら、これまでの公演で最も多い55人のお客さまに楽しんでいただけました。ありがとうございました。
本記事では、その様子を振り返っていきます。
この時期にしたのは8月15日の終戦記念日の前にやりたかったから。個人的にも多忙のなか、ヒィヒィ言い通しながらの準備で、出演者の皆さんには多大なる迷惑をかけたなぁ、と、でもヒィヒィいいながら準備するのもまたオツなものだよね、なんて開き直りながら用意を進めていた次第でした。(本当にギリギリでしたが)間に合ってよかった!
そして本公演の裏テーマの一つは「副代表佐野の卒業公演」でもありました。佐野はプロトスターの「4番でエース」だったのですが、函館を離れられるということで最後の出演でした。高校朗読時代の佐野のファンもたまたま会場にみえられていたようで、なんだかよかったよかった。
その佐野の「一つの花」(今西祐行)の朗読で公演はスタート。プロトスターのドラマリーディングは割と派手目な表現が多いので、抑制し、落ち着いた読みをしてもらいました。
続いては笠島の古巣、「津軽カタリスト」さまからお借りしたドラマリーディング「たずねびと」(太宰治)。毎度言っていますが太宰の持つ文章の力と、津軽カタリスト座長平田さんの演出(特にぼくは音楽の選び方がすごく好きだ)が合わさるととんでもない一大スペクタクルになります。スゴい。「蒸しパンの女の人」役のさとこさんのセリフが印象的でした。
3作品目はドラマリーディング「夏の葬列」(山川方夫)。これは手前味噌ですが、主役の「彼」を演じた佐野がスゴくハマり役でした。「語り」として脇を固める客演のしおさん、あやさんの安定感、今回が初出演のはるさん演じる「ヒロ子」も良かった。なんか、パズルがガチャガチャっと組み合わさって、うまいこと行ったような気がします、手前味噌ですが笑。「夏の葬列」は笠島が朗読を始めるきっかけになったとても思い入れのある作品。イラストも含めてきちんと仕上げることができて良かったです。夏の葬列は、著作権が切れておりますのでYouTubeで映像を公開しています。ぜひご覧ください!
最後の作品は「戦争はなかった」(小松左京)。自称「函館近辺で一番小松左京作品を好きな20代」の笠島が、これだけはやりたいとねじ込んだ作品です。(ドラマリーディング作品としては)長い作品なので、やる方としても大変だったし、聞く方も大変だったと思いますが、お客様に伝えたいことが伝わっていればいいな、と思います。個人的には軍歌のメロディを覚えるのが大変でした。いつか小松左京「地には平和を」もやりたいですね。
本公演は「朗読やってる人なら一度は通るよね」的、戦争にまつわる作品特集でした。作品選びは太平洋戦争を経験した作家たちがあの戦争をどう描いたか、に注目することにこだわりました。戦争を扱った文学のうち、あまり反戦色の強くない作品であっても、やはり底流にあるのは戦争の悲惨さ、とかやるせなさ、とか、苦しさとかそういうものがあると思うんですよね。「反戦」を旗印にしなくても、そういうものがじんわりじわじわ滲み出てくればいいなと思って構成いたしました。アンケートをみると、その意図が伝わっていたようでホッと安堵しているところです。また、若者を中心とする集団が、戦争を扱うことへの肯定的なコメントもありました。ご来場いただきありがとうございました!
また客演の朗読ソロユニット「マイストーリートルテ」よねやしおさん、だいたい企画のあかねさん、山本彩さん、素敵なイラストを描いてくださったShinichiroさん、早渡野苺さん、著作権の許諾をいただいた小松左京ライブラリさん、動画撮影をしてくださった函館動画工房さん、チラシを置いてくださったお店・施設のみなさん、差し入れをくださったみなさん、ありがとうございました!
◇プロトスター 朗読&ドラマリーディング 第3回公演「夢寐」
日時:2024年8月12日(月祝) 14:00~ (30分前開場・90分の上演を予定)
場所:函館市亀田交流プラザ 大会議室一(函館市美原1丁目26の12)
入場無料 予約優先
後援:函館市 函館市教育委員会
【朗読作品】
今西祐行「一つの花」
【ドラマリーデイング作品】
太宰治「たずねびと」
山川方夫「夏の葬列」
小松左京「戦争はなかった」
【出演】
佐野優海/さとこ/はる/笠島隼人/山本彩(だいたい企画・客演)/あかね(だいたい企画・客演)/米谷志緒(朗読ソロユニットマイストーリートルテ」・客演)
【スタッフ】
湯の川チャチャ
【協力】
津軽カタリスト/早渡野苺/Shinichiro
※本公演の小松左京作品のドラマリーディング化にあたっては、小松左京ライブラリの許諾を得ています。
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