プロトスター第2回公演を終えて
こんにちは。代表の笠島です。
おかげさまでプロトスター朗読&ドラマリーディング第2回公演は旗揚げ公演より多い48人のお客さまの来場を頂き、無事終了いたしました。ありがとうございました。
この記事では、その様子を振り返りたいと思います。
今回の公演は、9月23日に行われた朗読研究会「綾」さんのお月見朗読会とセットで「函館文学朗読ウィーク」として打ち出して行いました。
お月見朗読会では函館市出身の直木賞作家・久生十蘭を取り上げ、またプロトスターの公演では日露戦争期に津軽海峡を露艦隊が通過した出来事を扱った司馬遼太郎「函館」と島崎藤村「津軽海峡」を取り上げました。
今後も各団体と連動して朗読の魅力を発信していきたいと考えています。
さて、プロトスターの公演についてです。
開幕はみんなが知っている名文を集めた「名作アラカルト」をお届けしました。文章と文章を重ねて朗読することで複層的な広がりを持たせながら導入していくことが目的でしたが、評判が良くて安堵しているところです。
今回の公演は第一部「個人の朗読発表」と第二部「日露戦争と函館」に分けて行いました。第二部では個人それぞれが少しずつ練習を重ねたその成果を発表しました。
休憩を挟んでの第二部は「函館」(司馬遼太郎)から。こちらは朗読で披露いたしました。司馬が今東光(直木賞作家)とともに函館を訪ねた時の回想譚です。当時の函館の喧騒を知る証人の口から思い出が語りだされ、今を生きる私たちにもどこか懐かしい思いを抱かせてくれる作品でした。
そして今回の目玉、「津軽海峡」(島崎藤村)はドラマリーディングでお届けしました。息子を亡くし、旅に出た夫婦が津軽海峡を渡る船上で息子によく似た青年を見かけ、息子の姿に重ねるというお話です。アンケートを見ると夫婦がこの青年にリンゴをお裾分けするシーンやロシア艦隊が現れたシーン、窃盗の疑いをかけられる青年を夫婦が庇うシーンなどがお客さまの印象によく残ったようです。また、挿し絵も好評でした。
津軽海峡の原文はコチラのリンクから確認できます。
今回の公演は作品の選び方・構成についてもお褒めのことばをたくさん頂きました。「朗読って楽しい!」と思えるようなコンテンツをこれからも函館を中心とした道南地方で展開していきます。引き続き応援のほど、よろしくお願いいたします。
以下のリンクからYouTubeチャンネルにとべます。著作権の切れている作品の内「野ばら」「縊死体」「黄金風景」「津軽海峡」の各作品をアップしておりますので、もしよければご覧ください。公演の雰囲気も確認していただけたらな、と思います。
なお、今回の公演にあたり多くの方々にご協力を頂きました。切り絵を作成いただいた早渡野苺さま、著作権の許諾にあたりご協力いただいた日本文藝家協会さま、司馬遼太郎記念財団さま、差し入れをくださった個人団体の皆さまなどなど本当にありがとうございました。そして最後に、会場にいらっしゃってくれたお客様、本当にありがとうございました。
笠島でした。(古畑任三郎風に)
日時:2023年9月24日(日) ①15:00/②18:00(開場は各回30分前・90分の上演を予定)
場所:函館コミュニティプラザ Gスクエア(函館市本町24番1号シエスタハコダテ4階)
各回定員30名 入場無料 予約優先
後援:函館市 函館市教育委員会
【朗読作品】
芥川龍之介「蜘蛛の糸」(戸高由紀子)
小川未明「野ばら」(吉田聡子)
夢野久作「縊死体」(佐野優海)
太宰治「黄金風景」(笠島隼人)
司馬遼太郎「函館」(団員一同)
【ドラマリーデイング作品】
島崎藤村「津軽海峡」
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